12/8(日)六本木の映画館で劇場版ベルサイユのばらの試写会が行われた。私も1件だけ抽選に応募してみたが当然ハズレ。仕方なくYouTubeでメインキャスト4名様や監督、ナレーター、原作者の池田理代子先生のトークの様子を視聴して、参加された方々の投稿にも目を通してみた。どなたもネタばれに関しては慎重で、「原作に忠実」「ラストはフェルゼンの死」「挿入歌が多くて、声優陣が何曲も歌っている」「オスカル役の人だけ歌唱経験が乏しく苦労した」「制作に9年かかった」「台詞を収録したのは3年前」「台詞収録より前に挿入歌をレコーディングした」「黒木瞳さんは、‘台詞は一言でいいから‘と端役を志願してナレーターに抜擢された」「パリ出動後の結婚しよう宣言は、原作とは逆にアンドレから言った」くらいしか情報が入ってこない。驚いたのが、台詞の収録は、それぞれの都合に合わせて個々に行なったとの事。昭和と違うんだ!当時は、動画がある程度できたところでキャストが一堂に集まって収録していたはず。最近は音声の編集が簡単なので、それもありかなとは思うが、絵もない、共演者も傍にいない状態で想像力を働かせて演技するって難しそう・・。 もっとも、オスカル、アントワネットは常に一緒に収録していたそうで、アンドレもスケジュールを合わせてオスカルと一緒に録る事が多かったそう。しかしフェルゼンは常に単独で収録したとの事。
で、「原作に忠実」とは言っても、ロザリー、ジャンヌ、そしておそらくデュ・バリー、ポリニャックは出ないかカメオ登場、ベルナールは出るけど黒い騎士にはならないようだ。キービジュアルや予告編やコラボしているお酢のCMを参考にすると、入るのが確定しているエピソードは、幼少期のオスカルとアンドレの剣の稽古、アントワネットの輿入れ、アントワネットの落馬事件とその後のアンドレの誓い、アントワネットとフェルゼンの出会い(仮面舞踏会)とその後の2人の交流。たぶんオスカルがアントワネットにフェルゼンとの付き合い方を改めるよう進言して言い返された帰りに廊下に座り込んだところ。それからオスカルとアンドレが民衆の襲撃を受けて応戦するところ。これは今回のオリジナルで、アンドレの左目負傷の原因になった模様。それから、オスカルとアランの決闘、ジェローデルからオスカルへの求婚、アンドレの絶望(キービジュアルに、正装して怖い顔のアンドレがいるから毒ワイン事件までやるのかな?)、オスカルとアントワネットの別れ、パリ出動、バスティーユ襲撃。で、首飾り事件は本当に割愛なのだろうか?史実でも重要な事件なので、そんなわけあるか!とも思うが、ジャンヌが本当に出ないのであればそうするしかない。一方黒い騎士事件は創作だし、小学生でも分かる矛盾点が多く、このご時世にコンプライアンス的にどうよ!ってところもあるので、むしろ割愛が妥当か。が、そうするとオスカルとベルナールの接点になるオリジナルエピソードが入るはず。それから、アラン達がブイエ将軍に逆らって収監されて、ベルナールが民衆を扇動して釈放に持っていくエピソードも外せないだろうし、終盤のオスカルとアンドレのラブシーンを外したら暴動が起きるだろう。なんだかんだで時間一杯になりそう。
9年前に始動して、3年前に挿入歌と台詞の収録。その間6年。コロナ禍で停滞したのが1年くらいとして、5年間くらいはいろいろな事が二転三転、紆余曲折したのだろう。できれば三部作、最低でも前編後編にしようと頑張ったかもしれないし、もしかしたらTVシリーズにというムーブもあったかもしれない。それが叶わずに劇場版1本に決定して、エピソードや登場人物の大胆な割愛を余儀なくされたのかもしれない。などなど勝手に考えて、勝手に関係者の方々の苦労に思いを馳せて、勝手に感謝させて頂いている。
素人目線で言ってしまうと、もしTVシリーズが実現すれば、最近は深夜帯に野球中継に邪魔されずに放送できるし、鬼滅の刃みたいに何クールかに分けて、クール間の間隔や1クール内の話数の自由度を高くすれば、引き延ばしや割愛や過密スケジュールといった旧作アニメの泣きどころが一挙に解決するんじゃないかな。あくまでも業界の事情に詳しくない素人の妄想なので、笑いたい方は笑って下さい。
さて、公開まであと1か月半。試写会が終わっているので、これから大きなシークレットが公表される事はないのかな?オスカルの誕生日(12/25)あたりに何かあるのかな?いずれにせよ、大人しく妄想を楽しんで、公開まで過ごす事に致しましょう。